日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
【焚火】(たきび) 1.かがり火。 2.かまど・炉などで焚く火。 3.庭などで、落葉などを焚くこと。また、その火。 冬の季語 《広辞苑》 垣根の垣根の曲がり角 焚き火だ焚き火だ、落ち葉焚き ・・・ 今から20~30年前の記憶では、冬になるとあちこちで焚き火が行われていた ように思います。それこそ垣根の曲がり角では、竹箒で掃き集められた落ち 葉や紙くずを燃やす焚き火があり、田んぼの隅では稲藁や籾殻を焼く焚き火 が当たり前にありました。 夢中になって外で遊んで、気が付けばあっという間に冬の早い日暮れの時刻。 日暮れと共に、それまで遊びに気をとられて忘れていた寒さに気が付いたと き、身近のどこかで必ず行われていた焚き火にあたって、その暖かさにほっ と人心地つく、そんな毎日を過ごした子供の頃。 今では垣根の曲がり角はアスファルトに覆われていて、落ち葉を集めても焚 き火なんてとんでもない。 落ち葉はきちんとまとめてゴミ箱へ。 木枯らしに凍えて焚き火にかけより、かざす手のひらに感じたぬくもり、煙 の匂い、指の間からこぼれる柿色の火の揺らめき、そうしたありふれたもの が無性に懐かしく思えます。 垣根の垣根の曲がり角 その先の焚き火が、今では随分遠くに行ってしまったように思えます。
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