日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
【知を処すること則ち難きなり】 非知之難也、処知則難也 《韓非子・説難篇》 知の難(かた)きに非ず、知を処すること則(すなわ)ち難きなり 「物事を判別し理解することが難しいのではない。 理解した事実をどう処理して行くかが難しいのだ。」 世の中には、おかしなことが多々あります。 おかしなところはすぐに解るので、「それなら直せばいいじゃないか」と、 そうしない「世の中」を若い(幼い)頃は不思議に思ったものでした。 人と人とが殺し合う戦争はよくない。戦争なんて無くすべきだ。 ということは、それこそ小学生でも判ることです。にもかかわらずそんな判 りきったことが実現され、この世界から戦争が無くなったことはありません。 どんなによいことでも、それを実現する過程では何かを犠牲にしたり、何か を切り捨てたりしなければならないことが出てきてしまいます。 理解した事実を処理していくためには、そうした犠牲や切り捨てられるもの までを理解した上で、それを引き受けなければなりません。 最初に「物事を理解した」つもりになったときには、そうした周辺の事柄に までは考えがおよばず、「その問題の解決は簡単だ」と思いがちです。 「その問題の解決は簡単だ」と思った事柄を現実に処理するための知恵をも つことこそ難しい、その現実に幾たびも直面したであろう韓非子の言葉でし た。
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