日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
【忘れ花】(わすればな) 忘れ咲きの花。時節がすぎてから咲く花、また返り咲きの花。 冬の季語。 《広辞苑・第六版》 「ここ数日、散歩道で藤の房が薄紫の花を咲かせ始めています。 今頃でも藤の花は咲くものでしょうか?」 というメールをいただきました。 受け取った日付は7/18。 藤の花の咲く時期といえば大体4~5月頃。 人間同様、多少のんびり屋の藤の花があるのかもしれませんね。 とはいえ、 7月も後半に咲き始めるとすると「多少」ではなくて随分なのん びり屋ですね。 狂い咲き と言って片づけてしまってもよいのですが、たまに花の時期がおかしくなる というのではなくて、来る年も来る年もずっと他の花と違った時期に咲く、 変わり者の木もあるのでしょう。そうした木がいつもの年のように他と違っ た時期に花を付けたのだとしたら、狂い咲きではないのかも。 そんなときに、使う言葉としてこの「忘れ花」なんて言う言葉はいかがでし ょうか? 仲間たちの花は散ってしまって、みんなが忘れた頃に花を付ける、そんな変 わり者の木があってもよさそうな気がします。
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