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【塩梅】(あんばい) ⇒【塩梅・按排・按配】 (「塩梅」(アンバイ)はエンバイの転で、「按排」「按配」とは本来別系 統の語であるが、混同して用いる。「案配」は代用字) 1.塩と梅酢で調味すること。一般に、料理の味加減を調えること。 また、その味加減。「塩梅を見る」 2.物事のほどあい。かげん。特に、身体の具合。 「いい塩梅に会えた」「塩梅が悪くて寝ている」 3.ほどよく並べたり、ほどよく処理したりすること。 「材料をうまく塩梅して話す」「仕事の塩梅を考える」 《広辞苑・第六版》 広辞苑の説明に有るとおり「あんばい」は按排、按配が本来で塩梅は「エン バイ」と読むべきなのでしょう(広辞苑には「えんばい」の項目があります) が、塩梅を正しく「エンバイ」と読むと、 「君々、それはアンバイと読むんだよ。 いい年して、そんなことも知らないとはずかしいよ」 と指摘されそうな塩梅ですね。 正しくは「按配」と書いてほどよい配分を意味した言葉でしたが、これを調 味料としてよく使われた塩と梅酢による味付けを表す言葉であった「塩梅」 と混同して使われるようになった言葉です。 調味料の塩と梅酢の配分がよければ、料理の味はよい。料理の味は調味料の 配分の匙加減次第ということで、いつしか適度な配分を表す「按配」と「塩 梅」が混同されて使われるようになってしまったもののようです。 さて本日のコトノハの解説は、いい塩梅に仕上がったでしょうか?
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