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【炊飯】(すいはん)と【炊爨】(すいさん) 【炊飯】(すいはん) 飯を炊(た)くこと。 【炊爨】(すいさん) (「爨」は、かしぐ意) 飯をたくこと。にたき。さんすい。「飯盒炊爨」 《広辞苑・第六版》 梅雨に入りました。 梅雨の季節を抜ければ、夏。 夏と云えば、キャンプ。 キャンプといえば・・・ ということで、次のような会話がなされました。 「飯盒(はんごう)で飯を炊くのは 『はんごうすいはん』か『はんごうすいさん』か?」 飯を炊くのだから当然「飯盒炊飯(はんごうすいはん)」だろうと思ってい たのですが、確かに「はんごうすいさん」という言葉も耳にする。 でも「すいさん」といわれても すい → 炊 として、 さん → ? 文字が浮かびません。何かの間違いかなと思って、辞書を引いてみると、あ りました、「はんごうすいさん」にピッタリの文字、「炊爨」が。そして思 いました。絶対書けないなと・・・。 辞書の意味からすると、炊爨には「煮炊き」の意味があるようなので、キャ ンプなどで飯盒で食事を作ること全般を指すには、この絶対書けないと思っ た炊爨の文字を使った「飯盒炊爨(はんごうすいさん)」があっていそうで す。だって、飯を炊く以外にも飯盒は使うでしょうから。 もっとも、この言葉を調べる切っ掛けになった「飯盒で飯を炊く」であれば 飯盒炊飯でも問題はないわけです。飯を炊くこと限定ならば。 しかし、やはり飯以外の煮炊きを想定すると、一般的には「飯盒炊爨」が適 していそうですね。 「炊爨」なんて云う文字、絶対書けない なんて云わず、この機にしっかり覚えてさりげなく、「キャンプで飯盒炊爨 をした」なんて書けるようにしようかな・・・。 本日は、ひょんなことから調べた「炊飯」と「炊爨」の話でした。
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