日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
【木蓮】(もくれん) (または、「木蘭」とも書く) モクレン科の落葉低木。中国の原産。高さ約4メートル。 まばらに枝を分かつ。 春、葉に先立って暗紅紫色6弁の大形の花を開く。 近縁のハクモクレン・トウモクレンなどと同じく、観賞用に植栽。 紫木蘭(しもくれん)。マグノリア(属名)。モクレンゲ。 春の季語。 《広辞苑・第六版》 桜の開花宣言が今か今かと待たれる時期。 そんな時期に、桜の影に隠れてしまいがちですが、白くて大きな花を空に向 けているかのように咲かせている木があります。 それが木蓮です。 いえ、本当は「白木蓮(はくもくれん)」です。 先週の土日にバスで通り過ぎた道路の両側には、白木蓮の木が街路樹として 植えられていて、大きな花が今にも開きそうに大きな蕾になっていました。 昔々、父の実家の庭にこの白木蓮の木があり、春には白い花を咲かせていま した。 後で知ったところでは、その木蓮は父が植えたものだったそうです。 若い頃の父が植えた時には小さな木だったでしょうこの木は、私が子供の頃 には既にその庭一番の大木に育っていました。 子供の頃に目にした木蓮の花は白色だったことから、木蓮は全て白い花を咲 かせるものだと思っていたのですが、10年ほど前に紫の花を咲かせるものが あることを知りました。それどころか、単に「木蓮」といえば、この紫色の 花を咲かせる方を指すのだと。白木蓮と区別して云う場合は、紫木蘭とも云 うようですが。最初に紫木蘭を見たときには、 「花は紫色だけれど、木は木蓮そっくりだな」 と間の抜けた感想を抱いたものでした。 今住んでいる場所の近くの公園には、この紫木蘭の木もあって、こちらも蕾 をふくらませています。きっと、週末には大きな花を開かせていることでし ょう。 「花といえば桜」とは云いますが、春に咲くのは桜ばかりではありません。 もし見かけることがあれば、紫の、あるいは白の木蓮の花も、見上げてあげ て下さいね。
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