日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
【花より団子】 1.風流を解さないこと。 2.名よりも実利を尊ぶこと。 《広辞苑・第六版》 広辞苑の説明はかなりシンプルです。 もう少し詳しく書いてくれてもいいのに。 「花より団子」はわかりやすい言葉ですから、これくらいシンプルな語釈で 十分なのかもしれません。 「花の美しさを楽しむより団子を食べることの方がよい」ということを、否 定的に見れば、1の風流を解さないという解釈ができます。つまらならない 人だなと思われそうです。 一方、肯定的にとらえれば、2の名よりも実利を尊ぶとう解釈ができます。 外見にとらわれず、それよりも中身が大切だという考えだと考えると、これ は、堅実で好ましい性質。 言葉の二面性と大上段に構えると恥ずかしいですけれども、「花より団子」 という単純な言葉にも、こうした二面性が秘められているのですね。 「花より団子」は、江戸時代にいろはがるたに採り上げられて庶民の間にも 広く知られ、愛好されるようになった現実主義的なことわざです。 折しも日本は花の季節。その上本日(2016/4/9)は土曜日。 きっとあちこちで花見が行われることでしょう。 そしてあちこちで行われる花見では、このことわざのような、花より団子と いう人もいれば、団子より花という人もいるでしょう。その割合はどんなも のでしょうね。 その割合を確かめるために、私もフラフラと近所の花見の名所でも出かけて みようかな? もちろんどこかで団子を仕入れた後で。
日刊☆こよみのページ スクラップブック