日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
【白雨】(はくう) ゆうだち。にわかあめ。 夏の季語 《広辞苑・第六版》 夏の夕方、急に降り出す激しい雨、夕立の呼び名の一つです。 激しく降る大粒の雨が地面を打ち、跳ね返る飛沫によって風景が白く霞むこ とから白雨という呼び名が生まれたのでしょう。 一昨日は夏らしく暑い一日でした。 午後になって、窓から吹き込む風が心なしか涼しくなってきたことに気がつ き窓の外に目を遣ると、まぶしく光る夏雲が見えていた窓からの風景が翳っ ていました。窓から吹き込む風が涼しくなってきていたのは夕立がやってく る前触れでした。 程なくして雷を伴った激しい雨が降り出しました。 ただ雷までは遠くて、音を伴わない雷光が天から地に向かって奔る姿が見え るだけでした。 ついさっきまで、太陽によって熱く熱せられ、カラカラに乾いていたアスフ ァルトの道路も、一瞬にして黒い、アスファルト本来の色に戻り、次に雨の 飛沫とも、湯気ともしれないもやによって白く霞んでゆきました。 この雨の中、外にいたら大変だったろうなと思いながらしばらく、白く霞ん だ道路を眺めていました。あと少しして、この白い霞が消えれば過ごしやす い涼しい夏の夕暮れががやってくるのだろうな、そんなことを考えながら。 今日もまた、一昨日とよく似た暑い夏の日。 夕方には白雨が、夏の暑さを流し去ってくれるのかな?
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