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【原爆忌】(げんばくき) 昭和二十年(1945)八月六日、広島市に史上最初の原子爆弾が投下され、続 いて九日、長崎市にも投下され、三十万人もの命が奪われた。この両日、広 島、長崎を中心に犠牲者の霊を慰めるとともに、世界唯一の被爆国として、 反核、平和を祈念する諸行事が行われる。 《講談社 新日本大歳時記・夏》より抜粋 今日8月6日と、 3日後の9日は広島、長崎に原爆が投下された日。 今年(2022年)で77回目となる原爆忌です。 この語は国語辞書を引いても出てきませんから、まだ俳句の世界でだけ通用 する季語のようです(採り上げている国語辞書もあるかな?)。 投下する者の瞳に輝きて美しかりけむ広島の川 <松村 正直> 77年前の今日、広島の中を流れる太田川は朝の光を映して美しく輝いていた でしょう。77年が経過した今日も太田川は美しく輝いているでしょうか。 77年という人にとっては長い歳月も、川にとっては一瞬の時間なのかもしれ ません。川にとっては一瞬の出来事で、川は何も変わらないように流れてい ますが、人にとっては多くのものが変わってゆく長い時間が流れ、原爆の記 憶も薄らいできました。 こうした記憶が薄らぐことは、はたして善いことなのか否か。そんなことを 考えさせられる日です。
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