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■一月に二月(ひと月にふた月) 本日2016/10/01は新月です。 そして今月は月末にもう一度新月の日がやって来ます。 今月は一月(一つの暦月)に二つの新月が含まれることから「一月に二月」 なんていうタイトルとしてみました。 ◇一月に新月が 2度ある月(暦月) 月の満ち欠けの周期、朔望周期(さくぼうしゅうき)は平均して、29.53 日 です。これに対して、暦の一月は大体30日か31日、例外として 2月が28日か 29日です。 2月を除けば暦月の一月は月の朔望周期より長いので、暦月一月 の間に新月の日が 2度ある場合もあります。 月の一日が新月だとすれば、大の月なら確実に月末にもう一度新月がやって 来ますし、小の月の場合でも、大体 1/2の確率で月末が新月になります。 大の月の二日の日が新月であれば、その月はやはり約 1/2の確率で月末が新 月になります。 今月は大の月で、かつ 1回目の新月が一日ですから、確実に月末にもう一度 新月の日がやってくるはず。そしてそのとおり、31日には 2度目の新月の日 がやってきます。 ◇新月が 2度ある暦月は珍しい? 暦月の日数はまちまちですが、 1年12ヶ月で365.2422日ですから平均すれば、 一月の日数は 平均の 1暦月日数 = 365.24 ÷ 12 ≒ 30.44 (日) 平均朔望周期は 29.53日ですから、平均の暦月との差は 0.91日。 この差から考えると、一度一月に新月が二度ある月があったとすると、次に 同じような状態になるのは 29.53 ÷ 0.91 ≒ 32.5ヶ月後 (= 2年 8.5ヶ月) 辺りとなります。 2016/10 に一月に二度の新月の見える(新月だから見えないけど)月ですか ら、この計算で行くと2019年年の夏頃にまたそんな状態となるはずです。 調べてみるとそのとおり、2019/08は新月の日が二度、巡って来る月です(8/ 1と8/30が新月)。 大体 3年弱毎にはこんな月がやって来ることになります。 3年弱毎に 1度というのは、さて、珍しいのかな? ◇新月が一度も無い月の方が珍しい 実を言うと新月が二度ある月より、新月が一度も無い月の方が珍しいです。 理由は簡単。新月が二度ある暦月の条件は、大の月全てと小の月の30日の月 (ただしこの場合、新月の日が二度ある確率は約 1/2)です。 つまり、日数が28ないしは29日しかない 2月以外なら新月が二度ある月とな る可能性があるのですが、新月が一度もない月は暦月の長さが朔望月より短 い 2月だけだからです。 ちなみに、こうした珍しい新月の一度も無い 2月の前後の 1月と 3月はほと んどが新月の日が 2度ある月となります(たまに一月ずれることがあります けれど)。 最後に、これから一月に二度の新月の日がある月と、一度も新月の日の無い 2月のリストを示します。 ・一月に新月の日が二度ある月 2016/10 , 2019/08 , 2022/05 , 2024/12 , 2027/09 , 2030/07 , 2033/01 , 2033/03 , 2035/10 , 2038/08 , 2041/04 , 2043/12 , ・・・ ・新月の日が一度も無い月 2033/02 , 2071/02 , 2090/02 , ・・・
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