日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
■二十四節気の長さと節入り時刻「24時」の謎 今日は二十四節気の「小雪」の日です。 ・小雪 (しょうせつ) 11/22頃 十月中 (神無月:かんなづき) 太陽視黄経 240 度 冷ゆるが故に雨も雪となりてくだるがゆへ也(暦便覧) これは、こよみのページの二十四節気のページに書いている解説です。 二十四節気について書かれた本を見ると、この例のように「11/22頃」と日 付だけを書いていることが多く、このため二十四節気は長さのない「点」で あるという誤解を生んでしまっていることに気が付きました。 ◇二十四節気は季節点 季節の変化を分かりやすく示すために暦にもうけられた二十四節気や雑節は 季節点と呼ばれます。 季節点はいわば、本の栞(しおり)のようなものです。一年を一冊の本だと 考えれば、その本の所々に季節の変化を示すための栞が挟み込まれているい るのです。小雪もそうした本の栞の一つ。 「小雪」という栞が挟まったページを開けばそこからは冬の始まりの物語が 描かれているというわけです。 ◇二十四節気に長さはあるの? 多くの本やこよみのページの解説が「小雪は11/22頃」と書くこの日付は、 節入りの日付です。 「節入り」という位で、この日からある節気に入るという意味です。そして その節気は次の節気(この場合は清明)が始まるまでの期間をさすもので、 長さのあるものなのです。 先の本の栞の説明でいえば、栞は物語の書き始めのページを示しているもの で肝心の物語は栞のページだけではなく、そのページから始まっているので す。 本の栞にだけ目を奪われると二十四節気は「点」であるかのように思えてし まいますが本来はある長さをもった期間の始めと終わりを示すための点であ って、その点と点の間の長さが二十四節気が表す「季節」なのです。 節気には長さがあるのだという点を誤解の無いように書くためには、 11/22頃から「小雪」の期間が始まる と解説するべきでしょうか。 ◇今回の節入りの時刻は「24時」? Web こよみのページの二十四節気計算のページで2019年の二十四節気の節入 りの日時を求めてみると、 小雪 11/22 24時 と表示されます。 おや? 「11/22 24時」って「11/23 0時」じゃないの。表示違ってるじゃ ないか。そう思う方もいらっしゃると思います(現に、そうした質問や指摘 を何度もいただきました)が、この表示は正しいのです。 ※二十四節気計算 http://koyomi8.com/24sekki.htm なぜ、節入りの時刻を「24時」は翌日の「0時」ではいけないのか? 暦の上では最小単位を「日」にしています。天文学的な計算(太陽の位置計 算)をして二十四節気の節入りの瞬間を正確に求め、そしてその瞬間を含む 日を決めます。例えば小雪は太陽の視黄経が 240°となる瞬間を含む日です から今年の小雪の日は、 太陽の視黄経240°の瞬間 2019/11/22 23時59分⇒小雪の日は 2019/11/22 ということになります。旧暦の日付の計算などで用いられる二十四節気の日 付はこのように、「含まれる日」として考えます。今回の小雪の瞬間は、 11/22 23:59 と11/22も終わりぎりぎりに滑り込んだ感じですが、今回の例のようなぎり ぎりの場合であっても11/22の始まり(0時)まで遡ってこの日を小雪の節入り 日と考えます。 Web こよみのページの二十四節気計算のページでは節入りの時刻を「時」ま で表示していますので、23:59は24時となります。普通の日時計算であれば 24時は、そのままにせず「翌日の 0時」と書き直すのが普通ですが、二十四 節気の節入り日のような、「その瞬間を含む日」を問題とする場合は、日付 が変わってしまってはいけないので、これを避けるため「24時」のような、 普通では行わないような時刻表示をするのでした。 これって間違いじゃありませんからね。
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