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■温度計の日と華氏温度 5/14は温度計の日。 温度を測るための華氏度を考案し、温度計の目盛りとして導入したガブリエ ル・ファーレンハイトの誕生日を記念日としたものです。 「温度計の日」というのなら、ファーレンハイトが華氏度目盛りの温度計を 初めて作った日とするべきでは? とも思いますが、その温度計を最初に作 った日なんて、おそらく記録されていないでしょうから、発明者の誕生日を 記念日として据えるというのは、致し方ないでしょうね。 まあ、昨日は別れを切り出すのに最適な日、「メイストームデー」という記 念日でしたが、それに比べれば「温度計の日」はずっと記念日らしい記念日 でしょうからね。 ◇華氏と摂氏 小学校の理科室だったでしょうか、大きなアルコール温度計があり、あの赤 い線が見えるガラス管の 左には °C 摂氏 右には °F 華氏 と書かれていました。下に書かれていた「摂氏」と「華氏」については むずかしい字だけど、なんのこっちゃ? くらいに思っていました。小学校1年生か2年生のことだったと思います。 「°C」の方は、理科の授業などで時々登場しますし、風邪を引いて学校を 休む際に登場する体温計でも目にしましたから、温度を測るための単位なん だなとわかるようになりました。また、多分先生が言ったからだと思います が「°C」が付いたものは「セッシ○○度」と読むというのも解ってきまし た。しかし、もう一つの「°F」の方は謎のまま。 段々と気になってきて、2年後くらいになって調べてみたところ、「°F」も 温度を表す単位であるとわかり、こちらが付くと「カシ○○度」と読むこと を知りました。そしてこのときに、「難しい字だな」と思った摂氏と華氏は その単位を考案した人の名前を表すもので、「セッシ」「カシ」と読むこと を知りました。めでたし。 ちなみに、ファーレンハイトを中国語に音訳した「華倫海特」から華氏とな ったということです。ついでに摂氏は考案者のセルシウスの中国語音訳、摂 爾修斯から(https://ja.wikipedia.org./wiki/ より)。 その時に読んだ百科事典の説明では、氷に食塩を加えて温度を下げ、もっと も低くなった温度を華氏0度とし、ファーレンハイトの体温を100度と定めた とありました。子供心にも、 人それぞれで微妙に異なる体温を基準にしちゃまずいでしょう? と思ったことをよく憶えています。 なお、どのように華氏度を定めたのかについては、諸説あるようですので、 気になる方はウィキペディアなどでお確かめください(下記参照)。 ※ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%AF%E6%B0%8F なお、華氏100度は摂氏に直すと37.8度となります。私が子供の頃に小学校 の図書館で読んだ百科事典の説が正しかったとすると、ファーレンハイトさ んの体温は、武漢肺炎の危機が叫ばれている現在であれば、 保健所に相談してください。 というレベル。ファーレンハイトさん、大丈夫ですか? ちなみにファーレンハイトさんは1736年に50歳で亡くなりましたから、今更 氏の健康を心配しても仕方ありませんけど。 ああ、本日も全く「暦」と関係ない四方山話になってしまった。 済みません。 ◇四方山話ついでに 日本ではあまり使われない華氏による温度ですが、唯一思い出すのが 「華氏451」 SF界の詩人、レイ・ブラッドベリーの名作です。 本を読むことが禁止された社会と、その社会で本を発見してはこれを焼くフ ァイアーマンという職業に就いている主人公の話。 華氏451は、摂氏では約233度。 本の材料である紙が燃える温度だとか(理科年表で調べたら、新聞紙の発火 点は291℃。233℃は低すぎますね。引火点なのかな?)。 確か、映画化もされていたはずです。 しまった、どんどん「暦」から離れていってしまう・・・
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