日刊☆こよみのページ スクラップブック(PV , since 2008/7/8)
■針供養 明日、2/8は針供養の日です。 人間の生活で必要とされるもは「衣食住」にまとめられますが、針はその筆 頭に登場した「衣」に深く関わった道具として、大切なものとして扱われて きました。 私たちの身体を暑さ寒さや、鋭い草の葉や危険な生き物などから守ってくれ る衣服は大切なものですが、この大切なものを作るために必要になるものが 針。先土器時代の遺跡からも動物の骨などで作った縫い針が出土することか ら、針は大層古い時代から、生活になくてはならない道具の一つだったよう です。 現在使われる針と言えば金属製のものがほとんどですが、金属製の針は渡来 人によって日本に持ち込まれ、平安時代には市の売り物の中に既に針があっ たとか。室町時代には鉄製の針が広く使われるようになったそうです。 後に天下人となった、太閤秀吉も武士になる前には針売りをしていたといわ れますが、針は軽くて持ち運びに便利。そして何処に行っても生活の必需品 であることから物を売り歩きながら旅をするなら、針はよい売り物だったの でしょう。 ◇針供養 こうした生活の必需品であった針は、使い古したとしてもむやみに捨てるこ とは忌まれるものとなりました。そのため、捨てるにしてもそれなりの扱い をしなければならないと、始まったものが針供養です。 針供養は江戸時代に始まった行事で 2/8に行うところと12/8に行うところが あります。どちらの日にも針供養を行うという地域もあるようですが、しい てどちらか一方の日だけをというなら 2/8の方に軍配が上がりそうです。 針供養という行事は、折れたり曲がったりして使えなくなった古い針を神様 に納め、豆腐などの軟らかい物に刺してその労をねぎらうと共に、豆腐など に刺した針には塩をかけ土に返したり、川に流してあげるものです。 長く使い続けた道具には魂が宿ると考えた先人達が生み出した行事です。 針供養の日には針仕事はお休みし、針を供養すると共に、裁縫技術の上達を 供養した針に祈願したとか。ついでに、普段針仕事を行っている人たちは饅 頭や大福を食べたり、知人に贈ったりしたそうです。供養される針は豆腐で 供養する側は饅頭か・・・どっちが得かなんて、そんな下賤な考えは捨てま しょうね(私だけ?)。 現在、男の一人暮らしをしている私ですが、そんな私の部屋にも小さな裁縫 箱があり、その中には数本の針があって、時々は役立ってくれています。 今のところ、その針達の中には曲がったり折れたりしているものはないので まだまだ豆腐に刺すことにはなりませんが、また一年よろしくと感謝し、感 謝の証として明日の針供養の日には饅頭でも頂こうかなと考えています。 おっと、饅頭じゃありませんよ、もちろん一番大切なのは 感謝の念 です。お間違えのないように(と再び私だけ?)。
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