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■新暦と旧暦の日次の一致・2024
 昨日(2024/11/01)の今日の暦データを見ていたら

  西暦 2024年 11月  1日
  旧暦  10月(大) 1日 (仏滅)

 お、今月は新暦の11月と旧暦の10月の日次が一致しています。
 しかも今回の旧暦10月は(大)とありますから、大の月。旧暦の大の月の日
 数は30日。そして対応する新暦の11月は新暦では小の月で日数は30日。とい
 うことは、今年の新暦11月と旧暦10月は月の始めから終わりまで、新暦と旧
 暦の日次が完全に一致することになります。覚えやすくていいな。

◇新暦と旧暦の日次が一致する年
 新暦と旧暦の日次が一致するということは、現在では単なる偶然の出来事と
 いってよいでしょう。ただし、現在日本で新暦といわれる暦、グレゴリウ
 ス暦の元となったユリウス暦はその改暦の時点では、年初だけは太陰太陽暦
 との一致を図ろうとしました。

 これは、ローマ帝国で生まれたユリウス暦使用以前のローマ帝国の暦が太陰
 太陽暦の一種だったからです。改暦に際して暦の変更による社会生活への影
 響をいくらかでも小さくしようとして、このような配慮がなされたのだと考
 えられます。ただし実際にはぴったり一致させられた訳ではないので、努力
 だけはしてみましたという程度でしたが。それだけのことですが太陽太陰暦
 と現在の暦が全く無関係であったわけではありません。

 さて、現在では新暦と旧暦の日次が一致するのは偶然と言いましたが、旧暦
 は太陰太陽暦という暦で一年の日数の平均は長い目で見れば太陽暦(新暦)
 と同じようになるように閏月で日数調整をしている暦です。ですから一度偶
 然に新暦と旧暦の日次が一致することがあると、閏月が挿入されて旧暦と新
 暦の年の日数の差がリセットされる周期と同じ周期で、また日次が一致する
 年がめぐってくる確率はグッと高まります。

 そのグッと高まる年というのは、3,8,11,19 年とその年の組み合わせで出来
 る年です。今後、新暦と旧暦の日次が一致する月が現れる年をピックアップ
 してみると

  2027年(2024 + 3)
  2030年(2024 + 3 + 3)
  2033年(2024 + 3 + 3 + 3)
  2035年(2024 + 11)
  2038年(2024 + 11 + 3)
  2041年(2024 + 11 + 3 + 3)

 と、全てこの組み合わせになっていました。
 こうしてみると新暦と旧暦の日次が一致する年は結構あります。
 な~んだ・・・。

◇新暦と旧暦の日次が一致する月が2ヶ月以上ある年
 新暦と旧暦の日次が一致する月は、そんなに珍しくないことがわかって、ち
 ょっぴり残念な今朝のかわうそですが、今回の例では新暦と旧暦の日次の一
 致する月の日数が新暦でも旧暦でも30日で一致していることに気が付きまし
 た。こ、これは!

 そう、今回の例では新暦11月も旧暦の10月も共に日数が30日の月なので、今
 月の新暦、旧暦の日次が一致すると言うことは、翌月もこの日次の一致が継
 続するということです。そう、来月(新暦12月、旧暦11月)も月の日次が一
 致します。ただし新暦の12月は31日まであるので、最後まで旧暦と日次が一
 致するわけではありません。

 ちなみに今回のように1年に2回以上、新暦と旧暦の日次の一致する月が出現
 するとしは、直近では2030年(このとしは、新暦6月と7月が旧暦と日次が一
 致します)。6年後ということになります。

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