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■「虹」と「霓」が見える季節の始まり
 本日から、七十二候は十五候(春分末候)

  「虹始めて見る」

 です。空から降ってくるものも雪から雨に変わり虹が見える時期になってき
 ました。

 七十二候にはこれとペアとなる、「虹隠れて見えず」(小雪初候。七十二候
 五十八候)があり、2024/11/22がそれにあたっていました。
 指折り数えると指が足りませんが、 144日ぶりに虹が帰ってきたことにな
 ります(あくまでも暦の上での話ですが)。

 雪が雨に変わると言うことでは、七十二候が生まれた中国黄河中流域と日本
 での時期が異なります。私も今年は既に何度か「虹」を見てしまいました。
 直近はおとといの日曜日。日本はやはり暖かい国なんでしょうね。

 七十二候が生み出された大昔、中国では虹は竜の一種であると考えられてい
 ました。竜の一種(空想上とはいえ、生き物)ですから、この虹には雌雄が
 あって雄が虹(こう)、雌は方は霓(げい)と呼ばれたそうです。

 一般的に見えるのは雄の「虹」の方ですが、時々その虹の外側に虹より淡く
 ぼんやりした、もう一つの虹のようなものが見えることがあります。このぼ
 んやりしたものが雌の「霓」というわけです。

 暦の上で虹が見える時期となり、これからは雨上がりの空に虹を見ることも
 増えると思いますが、そんなときには目を凝らして、虹の相方の霓も探して
 みてください。雌雄仲良く並んだ二重の虹が見えることがあると思いますの
 で。

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